昨日、去年に引き続き今年も開催した「FMクラスの保護者授業参観」が無事終了しました。
12月クリスマス休暇前が開催には最適な時期。ちょうど子どもたちも新しいクラスに慣れ、私自身も子どもたちの顔と名前を一致でき(苦手な私…)、生徒一人一人の良い点・改善点がわかってきた頃。休暇前に問題点を話し合い、すっきりとした気持ちで新しい年を向かえたい!!
2週間にわたって行いました。
人数が多いと親御さんと全員とお話ができないので、去年同様保護者枠の定員は5~6人まで。参加は1家族1人のみ。
前年度は一クラスのみだったので各家族にメールを送り、希望日を返信にて送ってもらい、再び私が確認メールを送信する、、、という手間のかかる方法を採用していましたが、今回は五クラス対象(約60人)。とてもそんなことをしている時間はありません。
ということで、今回は【スケジュール調整サイトDOODLEドゥードル】を使用。このサイト、すごーーーーーく便利!!!これを知った時はとても感動しました!学校の会議、室内楽の合わせ、お食事会、という大人数で集まる際には必ずといって良いほど、私の周りでは皆このサイトを活用しています。
さて、肝心の授業参観。
まず、昨年の反省点の改善に努めました。
その甲斐あって今年はかなりの手ごたえを感じています!が、当然ながらまた新たな課題も。こうすればよかった、あぁすればより良かったが、思い出すたびに頭の中で駆け巡ります。いつになったら完璧にできるのだろうか。
取り合えず授業参観を終了した今、今後の子どもたちの様子が楽しみです。去年もそうでしたが、授業参観開催後は、子ども達の変化が手に取るようにわかります。学習態度、クラスの雰囲気、子の私への信頼感、どれをとってもプラスに働いている、と感じます。そして親御さんと私との距離。
通常、FMの授業には1年に1回も会いに来ない親がほとんど。それは「ある意味当然」なのかもしれません。なぜなら、私の勤務するコンセルヴァトワールでは7歳以下の子を持つ親以外は、子どもを教室の前まで連れて行く事すら、セキュリティー面から禁止しているから。
ただし、これまでに私にメールでコンタクトをとる親が皆無だった事を考えると、先に挙げた事だけが「指導者に会いに来ない」理由になっているとは考えられません。「便りの無いのは良い便り」という考え方なのかもしれませんし、「教師を信頼している」のかもしれません。
でも、もしかしたら「無関心」なのかも…。
音楽雑誌で度々話題になる教科「フォルマシオン・ミュジカル」。
つい先日も記事になっていましたが、その中で【フォルマシオン・ミュジカル改革から30年以上たった今、その指導内容に対して「保護者はもとより器楽教員ですら《よく知らない》事】が書かれてありました。まさに私が長年不思議(不満!)に思っていたことですが、フランスにおける現在のFMの現状をとても正しく描写している記事だ、と思いました。
今回の授業参観開催を知らせたとき、ある親御さんから「あ~~~。ソルフェージュね。別に……いいです。」と言われました。その時の彼の表情をビデオにとって皆さんにお見せしたいくらい!驚きのあまり言葉が見つかりませんでした。が、これが現実です。前年度も同じことを書きましたが、昔の体制の「ソルフェージュ」を知っている、または経験している親は、ソルフェージュに対する「嫌悪感」がものすごく、それがそのまま子どもに受け継がれることが良くあります。
だからこそ、教室の扉を開き、保護者を招き入れ、授業を見てもらう。《FMを知ってもらう》ために一番良い方法です。開催にはエネルギーを要しますし、これをきっかけに今後は「保護者一人一人への対応」に労力・時間をとられるでしょう。ですが、授業参観後の親御さんたちの反応、子どもたちの様子、どれをとってもそれ以上に得るものが大きい、と実感しています。
そう書きながら『同僚に向けてFM公開授業』という新たなアイディアが浮かびましたが、、、果たして同僚たちは興味をもつかしら?
休暇明けの新学期には、今回の授業参観の締めくくりとして全員に「保護者参観のまとめ&今後に向けて」を送信する予定です。
(クリスマス前の今、メールを送信してもだれも読まないでしょう、、、。)
※記事最初の写真は、私の授業参観とはまったく関係ありません。これは学年度末にどこのコンセルヴァトワールでも行われている「学校の一般公開」のチラシ(地方都市メッスの音楽学校)。この日だけは学校に登録していない人、翌年の入学希望者が学校や授業の様子を自由に見ることが出来ます。