私の第5回目のエッセーが2月21日付の沖縄タイムス教育面に掲載されました。
第32回 フォルマシオン・ミュジカル指導者学会 ② の続きです。
空き時間を利用してモンペリエの観光名所のひとつ、サン・ピエール大聖堂に訪れたときのこと。幸運なことにオルガンによる即興演奏のマスタークラスが開催されていました。
初めて訪れる大聖堂でオルガン演奏が聴けるうえに、普段なかなか見ることのできないオルガンのマスタークラスを聴講できるなんて!と、その後は空き時間がある度に大聖堂へと出向いていました。
さて、学会の続きは最終日の朝に行われた『討論会』について。
『討論会』に参加するためにはまず希望するテーマを扱うグループに登録しなければいけません。参加者全員の発言が求められるのでここでも人数制限があり、一番人気のテーマ『FM授業内の専攻楽器使用』のグループは即満員となりました。
ちなみに私は『どのタイプの評価?』に登録。(このブログを立ち上げて以来常に思っていたことですが、フランス語を的確な日本語訳にするのが本当に難しい!)
各々が指導している音楽学校で採用している評価方法について紹介し、疑問点や問題点を指摘し合いながら意見交換をする75分の討論会。話題は評価方法から試験内容、ソルフェージュにまで及ぶなどテーマから外れる事も多々ありましたが、他校のFMの現状を知る上では大変貴重な時間でした。
※ 記事中の「FM」とはフォルマシオン・ミュジカル 「Formation Musicale」 の頭文字を並べた略語で、どちらかと言うと口頭では「FM」と言う方が一般的です。ちなみにフランス語では、単語の前に冠詞がつくので「La F.M.」 ラ・エフ・エム となります。音楽家同士では100パーセント通じるこの教科名も一般的にはまだ浸透していないようで、コンセルヴァトワールに通う子供たちやその親御さん達ですら「フォルマシオンミュジカル」ではなく、未だに「ソルフェージュ」と言っているのをよく耳にします。