音楽教育は子どもの未来を救えるのか。
フランスには、「オーケストラ・デモス」という団体があり、フランス全土で音楽による子どもの支援が行われています。国や地方自治体、企業や個人からの寄付等によって成り立っています。指導者は音楽国家資格を所持し、きちんとお給料をもらって子どもたちの指導に当たっています。
「日本のどこかでこのような取り組みが行われているのか。」
まさか、こんなに近くにあるとは思いませんでした。
音楽で子の居場所支援 阿波根由紀さん ~ドルチェの会~
(2016年8月4日 琉球新報の記事)
私の故郷、沖縄県にある『ドルチェの会』
四年前に始動し、三年前からは沖縄県浦添市から助成金を受け、音楽専門教育を子どもたちに無償で施しています。指導楽器はヴァイオリン。管楽器も二年前から指導楽器として加わり、今年からは琉球交響楽団の協力のもと指導が行われるそうです。
「本物の楽器、音楽、舞台を経験することにより沢山の社会の人々と交流する場を経験し、その中で規範意識や自己肯定感、達成感を身につける。それが自信となり、なりたい自分に向かって生活や勉学の向上を目指す心が育つと思います。」 (ドルチェの会事務局の池原千佳子さん)
普段からこの会を支えておられる先生方は、子どもたちのために多大な労力を注ぎ、数々の苦労を重ねてこられたと思います。沖縄に滞在する間に何かお手伝いをさせて頂きたい、という私の申し出を快く受け入れてくださいました。講座の合間を縫って、私の専門分野である「フォルマシオン・ミュジカル」を子どもたちに指導させて頂きます。
「こんなに楽しい土日は生れて初めてです。」コンサートホールでの演奏を終えた子どもの日記に記された言葉。
食事支援、もちろん大切。学校のお勉強の支援も大事。
「感動」「喜び」「楽しさ」「高揚感」「達成感」「自己肯定感」、、、音楽を通して得られるものは多い。もちろん、音楽じゃなくても得られるものもあるでしょう。ただ、舞台の上には、日常生活では決して経験することのないある種の❝心の揺さぶり❞がある。それは舞台上で聴衆を前にして演奏したことがある人にしかわからない。
心が人を形成する。本当に大切なものは目に見え辛く、証明し辛い。
「10年後、20年後先を見据えた教育」。
『音楽教育こそが、子どもの未来を救う』と、私は確信しています。
※以前私のブログで取り上げた、フランスのオーケストラ・デモス(Orchestre DEMOS)に関する記事。